初めてアルバイトをしたのは、高校一年の夏だ。

初めてのアルバイト
初めてのアルバイト

初めてアルバイトをしたのは、高校一年の夏だ / 53歳 男性

初めてアルバイトをしたのは、高校一年の夏だ。
北の街で生まれ育った私は、それまで金を儲けたことはなかったが、小さい頃堤防に自然的に生えていた”わさび”を八百屋で買ってくれることを知り、たまに仲間と売りに行っていた。自宅に持ち帰っても喜ばれることを知り、八百屋に売るのは止めた記憶がある。
母が社会勉強をさせたかったのだろう。高校生になったらアルバイトをしなさいということで、お中元のアルバイトをした。
それは一個配達して(たしか)80円だったように記憶している。配達は当然自転車。当時はスポーツサイクルが流行っていて、私の愛車もそれだった。ともかくスピードが出るように軽量化、すべて細身に出来ていたから、荷台も荷物を積むようには出来ていなかった。
そこに箱を縛り付けて、その箱に各戸に配達するお中元を入れるのだが、そんな箱だからいくつも一回には積めなかった。例えば10個積んでも800円。何回も集配所に戻り、さらに不在宅には何度も伺う。たぶん日に1,000円を超えるか、そんな収入だったと思う。約一月やって、仲間と遊びに行くキャンプのテントを買ったらなくなったように思う。金と言うより、稼ぐということを学んだバイトだった。今から四十年も前の話だ。